新型コロナウイルスと葬儀

新型コロナウイルスの流行によって、わたしたちの生活は大きく変わりました。

人との接触を避けるために、仕事はリモートが中心になり、大規模なライブやコンサート、イベントが次々と中止になり、カラオケや会食などの席も自粛が要請されています。
その影響は葬儀の分野にも及んでいます。
皆さまも御存知の通り、葬儀というものは完全なリモート化はできませんから、葬儀自体は執り行われています。

ではどのように変わったのか。

ひとつに、直葬が増えました。わたしたちが葬儀を行うのは東京ですので、やはり遠方の親戚をお呼びすることを控える方が多いのが、一番の要因だと思います。
四国の葬儀式場でクラスターが発生しニュースになったことも大きな影響を与えているように見受けられます。式場内はどうしても密になりやすい環境のため、通常の葬儀を執り行わずに、直葬で行う方が増えているのです。

ふたつめは、家族葬の増加です。コロナ如何に拘わらず近年増加傾向にある家族葬ですが、その傾向が更に加速したように思います。本来なら一般葬で行うことを考えていた方が、昨今の状況に鑑み家族葬に切り替えるという場合もあります。
また、こちらも直葬同様に参列人数が大幅に減少しました。これまでは、一般的には親戚やごく近しい友人などまでを含めて家族葬と呼ばれ、参列人数は20~30名程度になる事が大半でした。それが、遠方の方や高齢の方をお呼びしなくなったことにより、5~10名程で本当に家族だけで行うことが増えました。
また、中でも感染のリスクの高い会食(通夜ぶるまいや精進落し)を控える動きも見られます。

では、葬儀の現場ではどのような感染対策が行われているのでしょうか。

まず、担当者をはじめ、司会スタッフ、僧侶、火葬場職員など、ほぼ全てのスタッフがマスクを着用しています。密を避けるため、式場内は座席の間隔を開けるようにし、また受付スペースには飛沫防止の衝立や消毒アルコールを設置するなどして、感染防止に取り組んでいます。

また、参列できない親族のためのオンライン葬儀にも注目が集まっているようです。こちらは別の機会にお話しようと思います(オンライン葬儀に関してはこちら)