お葬式は誰のため?



お葬式は誰のため?

お葬式、それは人が亡くなった時、その方の冥福を祈るとともに、最後のお別れを するための儀式です。
歴史的には、地域の人たちみんなで、野辺(村はずれの埋葬する場所)まで送っていったことが、お葬式のはじまりだとされています。それが時代とともに 変化し、現代のようなかたちになりました。
ところで、お葬式というものは、誰のために行うものなのでしょうか?
まず第一に、お葬式は、故人のために行うものです。 亡くなった人に思いをはせ、仏教では供養を、神道では鎮魂を、キリスト教では追悼を行うのがお葬式です。あの世に行っても幸せに暮らせることを祈る ためと言い換えてもいいのかもしれません。
また、お葬式は、残された家族のために行うものです。 人が亡くなって一番悲しむのは家族です。 その家族が、故人とお別れをするための大切な儀式がお葬式なのです。
さらに、お葬式は、友人知人のために行うものでもあります。 人間は社会的な動物で、いろいろな人と交流を持ちながら生きています。 年代ごとの友人、職場や地域の人など、様々な人たちに支えられています。
お葬式は、そうした人たちと最後のお別れをするための儀式でもあるのです。

「家族葬」って、どんなお葬式?

最近、「家族葬」という言葉をよく耳にします。家族葬は故人と 家族のお別れの時間を大切にするお葬式のことを言います。
一般のお葬式と大きく異なるのは、参列者についての考え方です。 友人知人には全く声をかけないで家族・親族だけで行うか、故人と ごく親しかった人だけに来ていただく、という形式になります。
そのため、お葬式の規模は小さくなることが多いようです。 式の流れについては、基本的に一般のお葬式とは、大きくは変わりません。仏式の場合ですと、お通夜とお葬式があって、それぞれ、 僧侶の方がお経を読んで、遺族や参列者が焼香をして、という流れになります。

ポイント1 家族葬は故人とのお別れの時間を大切にする儀式

家族葬のいいところ

家族葬のいいところは、故人とのお別れの時間をじっくりと過ごせることです。精神的にも体力的にも遺族の負担が少ないということもメリットのひとつでしょう。
通常のお葬式ではたくさんの参列者が来るため、遺族は気をつかいっぱなしで、くたびれてしまうということが多いようです。 参列者の対応に追われて、故人とのお別れがじっくりできないということもあるようです。
そんな遺族の負担を軽減することができるのが家族葬なのです。 また、お葬式の費用についても、ある程度軽減することもできる ので、その点もメリットと言えるでしょう。

ポイント2
家族葬のいいところは、じっくりとお別れができること
葬儀の費用を削減できること

家族葬で注意しなければならないこと

家族葬は通常のお葬式とは異なり、友人知人を呼ばないか、親しい人を数人呼ぶだけ、ということから注意しなければならないことがいくつかあります。
例えば、次のようなことが起こりがちです。

●葬儀が終わってから亡くなったことを知った人たちが、週末のたびにお悔やみを述べに自宅まできてしまい、遺族がその対応で疲れてしまう。
●親類などが、「参列者を呼ばないなんて、とんでもない」と言いだし、もめてしまう。
●後で亡くなったことを知った人が、「どうして教えてくれなかったんだ」と、不満を言ってくる。
●参列者を呼ばない予定だったが、式の日程を知って参列に来てしまう人がいて、 その対応に追われてしまう。

こうしたことを避けるためには、 逝去の知らせとともに、事情(故人の遺志で、遺族の考えで、など)により家族葬で 行うので、参列をご遠慮いただく旨をつたえることが必要です。
式の前に、こうした内容を書いた文面をファックスやメールなどで送っておくといいでしょう。 ただ急なことでこれが間に合わなかった場合などは、式を終えたらすみやかに、 ハガキなどで同様の内容をお知らせしてください。
また、説得の難しい親類などについては、早めに相談しておくとトラブルになりにくいようです。 とはいえ、大切な家族を亡くした悲しみの中で、こうしたやりとりをする余裕のないこともあると思います。 そのような時は状況にあわせたアドバイスをさせていただきますので、遠慮なくご相談ください。

ポイント3
トラブルにならないよう、早めの準備と心構えを

家族葬とお別れ会

お葬式には、家族が故人とお別れをするということに加え、故人が生前おつき合いをしてきた人たちともお別れをするという意味もあります。
家族葬では、こうした役割を充分に果たすことができないので、 後日落ち着いてから、「お別れ会」といったかたちで、あらためて式を行うケースも多いようです。
ひと昔前は、密葬と本葬というかたちで、家族とのお別れと、お付き合いをしてきた人たちとのお別れを別々やることが一般的だった時代もあります。現代でも有名人・芸能人など大変多くの会葬者が見込まれる方の葬儀は、密葬をしてから後日お別れ会(本葬)のかたちをとることが多いです。お葬式を、こうして2回にわけて行うのも、後悔の無い お葬式をするための智恵なのかもしれません。

ポイント 4
友人知人とのお別れは後日という方法も

「家族葬」と宗教者

「家族葬」でもほとんどの場合、僧侶などの宗教者に来ていただいて式を行うことになります。 また、まれに宗教者がいらっしゃらない無宗教のお葬式も行われます。
お葬式のかたちは様々なものが増えてきましたが、最近多いかたちが
直葬(火葬のみ)・1日葬・無宗教葬 の3つです。
特に上記3つのかたちの場合は、もし菩提寺(檀家になっているお寺) があるならば、一度、お寺に「〇〇というかたちのお葬式を考えているのですが、対応していただけますでしょうか」といった感じでお伺いをたててみましょう (菩提寺がなければ、葬儀のかたちは気にしなくて大丈夫です)。

それでは、なんで直葬(火葬のみ)・1日葬・無宗教葬はお伺いが必要なのか
が気になるところだと思います。

これらは、本来は無かった形式だからです。
(時代の流れとともに、簡略化や費用削減で発生した新しい形式)
仏教の場合お葬式は基本的には通夜・葬儀(告別式)で1セットです。
この2日間で意味を成すものとして考えられています。
お寺によっては、最近の流れだからこれも1つの形式という事で対応していただける場合もありますが、またその逆もあります。
菩提寺があっての無宗教葬は、ほぼ不可能でしょう。
最終的にご遺骨は、 そのお寺のお墓におさめられ、まもっていただくのですから。 後になって、お互いが気まずいことにならないようにしておいてください。

ポイント5
お葬式の形式によって、菩提寺と相談を

家族葬を考える|後悔のないお葬式のために

現代では、古くからのしきたりに必ずしもこだわらずにすむようになり、お葬 式もいろいろなかたちを選択することができるようになりました。家族葬と いうお葬式は、こうした時代だからこそできるようになったと言えるでしょう。 しかし、一見意味のないと思える古くからのしきたりにも、実は深い意味が あることも忘れてはなりません。お葬式には、そうした日本人の昔からの智恵がたくさんつまっているのです。

最後に…
この『家族葬をするためのポイント』は、家族葬を行う方々に、よりよいかたちでお葬式を行っていただきたいという思いからの記事です。
家族葬は、現代における新しいかたちのお葬式です。最近は家族葬でお葬式を行うご遺族がとても多くなってきています。弊社の場合は7割ぐらいの割合です。実際にいいところがたくさんあるお葬式だと思います。ですが、地域によってはまだ馴染みのない形式でもあります。
だから、いろんなことに注意をして、式を進めていかなくてはなりません。 また前述したように、お葬式は、故人のもの、家族のものであるとともに、 故人につながる様々な人たちのものでもあります。そうした方々にも充分な 配慮のもとで、お葬式を進めていくことが大切です。
お葬式というものは、人生の最後をしめくくる、大切な儀式です。たった一度のやりなおしのきかない儀式です。家族を失う悲しみの中で先々のことを考えるのはたいへんだと思いますが、後悔の無いようにされてください。 大切な家族を、心をこめて送るために。

ポイント6
メリット、デメリットを理解して、
こころのこもった家族葬を